東大宝生会
能を観る
百聞は一見に如かず。実際に能を見てみましょう!
公演を選ぶ
まずはチケットを手に入れます。
インターネットの検索サイトで「能 公演情報」で検索してみましょう
全国の公演情報をまとめたサイトがヒットしますので、その中で都合のつく場所や日程、観たい演目を選んでいきましょう!
おすすめ演目
初めての能にオススメ! 派手な曲が観たい方はこちら!
・土蜘(つちぐも、土蜘蛛とも表記)
・鞍馬天狗(くらまてんぐ)
・経政(つねまさ、経正とも表記)
・葵上(あおいのうえ)
・道成寺(どうじょうじ)
・石橋(しゃっきょう)
・殺生石(せっしょうせき)
・鵜飼(うかい)
・船弁慶(ふなべんけい)
・鍾馗(しょうき)
これらの演目はどれも派手な動きや見せ場が多く、能が初めてでも眠くならずに楽しめるはずです!
まさに「幽玄」のようなとにかく風流で美しい曲が観たい!って方はこちら!
・羽衣 (はごろも)
・井筒(いづつ)
・松風(まつかぜ)
・野宮(ののみや)
・楊貴妃(ようきひ)
・雲林院 (うんりんいん)
・小塩 (おしお)
・融(とおる)
・雨月(うげつ)
とにかく美しい !尊い世界をお楽しみください
能を観に行く
それではいよいよ能を見に行きましょう。しっかりチケットを持っているか確認してくださいね!
鑑賞の前に
能のセリフなどをいきなり聞き取ろうとするのは能のお稽古をしていてもかなり難しいです(´;ω;`)
あらかじめネットか何かであらすじだけでも目を通しておくと楽しみやすいと思います!
詞章 (セリフ)が全てテキストで載っているサイトもあります。便利な時代になりましたねぇ
マナー
それほど特別なマナーはありません。
・公演中は静かに、カバンの開け閉めなど音の出る行為も控える
・スマホなど音が出るものは電源OFF
・曲の途中に出入りしない
・飲食・喫煙・撮影・録音は禁止
くらいです。普通の映画や演劇、コンサートなんかと変わりませんよね!ドレスコードも無く、和服を着てこなければならない、なんてことはありません!
会場では
能と狂言は「今から始まります」という合図なしでいきなり幕が上がって始まりますので、始まりを見逃さないように早めに席についておくのがおすすめです。始まる5分前くらいにアナウンスがあると思います。
能に関しては、公演の前に舞台裏の「鏡の間」と呼ばれる場所で囃子が「お調べ(チューニング)」を行うのが聞こえてくるので、それを一つの合図とすると良いと思います。お調べが始まったらお喋りをやめて、冥界からやって来る死者たちに思いを馳せてください!
狂言はいきなり役者が登場して舞台が始まるので、役者が登場したなと思ったら舞台を観る、というのがいいかもしれません
鑑賞のポイント
「能をどのように観るか?」というのもなかなか難しい問題ですが、一つ言えることは「はじめは理解できなくてもよい」ということです!
何を言っているのかがよくわからなくても、例えば囃子方の演奏であるとか、地謡であるとか、シテやワキの装束であるとか、舞であるとか……どこか一点でも「あ、いいな」と思える点を見つけられればそれでいいと思います。
能の稽古や勉強をしていくうちに、その「いいな」と思えるポイントがどんどん増えていって、能がどんどん楽しくなっていくというのが筆者の持論です……
「絶対感動しなければいけないんだ」というものでもないので、気を楽にして観てみてください。
その結果「やっぱりよくわからなかった」と思うのも個人の自由だと思っています。
また能は「立ち居振る舞い全てが芸のうち」です。
舞や謡、囃子などは勿論のことながら、舞台への入場と退場、舞台上を移動する際の足運び、立っている姿勢、坐っている姿勢、対話の途中に行うちょっとした所作……舞台上でなされる全ての所作にはそれなりの理由があり、稽古の対象になっています。
そういった何でもないように思えることにも役者の工夫がありますから、そこに注目してみるのも楽しいかもしれませんね!